Motionnetについて

Motionnet®の概要

“Motionnet®”とは、シリアル通信LSI:G9000シリーズをベースとした超高速シリアル通信システムです。
通信速度20Mbpsのシリアル通信により、FA分野に求められている入出力制御、モータ制御はもちろんのこと
高速性を生かしたCPUエミュレーション、メッセージ通信までもがリモート操作できるトータル省配線システムです。

SEMIスタンダード準拠

“Motionnet®”は、国際標準規格 “SEMIスタンダード” に準拠しています。
省配線システム“Motionnet®”は、国際標準規格“SEMIスタンダード”のネットワーク通信スタンダード・SEMI E54.21「Specification for Sensor Actuator Network for Motionnet Communication」として認められました。
“SEMIスタンダード”は、半導体・FPD・PV製造業界に於ける業界基準として世界中で利用されており、この規格に準拠した“Motionnet®”製品は、装置内ネットワークのグローバル・スタンダードとして安心してご採用いただけます。

Motionnet®のネットワーク

自動組み立て機・測定器などは、I/O・モータ制御など多種多様なモジュールによって構成されます。
これらを通信ライン(1本のケーブル)で接続し上位から制御する、このネットワーク構築を可能にするのがMotionnet®です。
Motionnet®はI/Oデータから高機能なMotion制御やCPUエミュレーション制御まで幅広く高速に送受信することができます。
センターから専用LSIを搭載したローカルモジュールを操作することで、多様なシステムが自由に、簡単に構築でき、さらに拡張を容易にすることができます。

Motionnet通信ライン

Motionnet®の特長

1. リモート制御 ・通信ケーブル総延長100mにI/O制御では、最大2048点、Motion制御では最大64軸の制御が可能
・軸制御モジュール間で、2軸円弧補間・2軸以上の直線補間が可能、さらに最大7グループを組むことができ、そのグループ内個々に補間制御が可能
・I/O制御32点15.1μsec、2048点を0.97msec、Motion制御など256byte送受信169.3μsec、1軸移動量書き込み19.3μsec
・信頼性、通信誤りチェックCRC12bit、リトライ3回
2. システム構築が簡単 シリアル通信部分は、すべてハードウェアが行ってくれるため、通信にソフトウェアが介入することがほとんどありません。そのため制御するCPUの負担が少なく、高速なCPUを必要とせず、通信に関し特殊なプログラムも必要としません。

Motionnet®の基本仕様

通信レート 20Mbps
通信時間 サイクリック通信 15.1μsec/局 4byte
トランジェント通信 169.3μsec/局 256byte
制御ローカル数 64局
・すべてI/O制御の場合、2048点(max)
・すべてモータ制御の場合、64軸(max)
 モータ選択:自由
 モータ制御:PtoP/円・円弧/直補間
接続方式 マルチドロップ方式
通信制御方式 サイクリック通信、トランジェント通信
データフレーム長 サイクリック通信 4byte/局
トランジェント通信 256byte/局(max)
リトライ 3回(トランジェント通信時)
物理層 RS485、半二重通信
絶縁方式 パルストランス
ケーブル長さ 100m(max)/0.6m(min)
通信LSI G9001A / G9002A / G9205 / G9103B / G9004A / G9H50A

Motionnet®の通信

Motionnetの通信は、常時定期的に通信するサイクリック通信とCPUから必要な時にデータを送るトランジェント通信の2つを混在して使用しています。
トランジェント通信はサイクリック通信の間に割り込んで送受信されます。
サイクリック通信では、ポート情報(I/Oデータ・Motionの状態・割り込み情報など)を送受信し、センターLSIの512byteのRAMにその状態を更新しながら保存します。 トランジェント通信では、データ(Motionの移動・速度データ・CPU端子信号など)を送受信し、センターLSIの512byteのRAM(FIFO)を使いCPUからの指令によって送受信します。
RequestフレームとResponseフレーム、さらにフレーム間の時間がなるべく短くなるように工夫されているため、通信時間が最短となるようにしています。
制御 通信制御方式 通信種類
I/O制御 サイクリック通信(常時) I/O通信 ローカルのポート情報送受信
Motion制御など トランジェント通信(割り込み) データ通信 データ送受信
システム通信 接続されているローカルデバイスの自動認識
同報通信 同時に複数のローカル(G9103B)へコマンド送信
ブレーク通信 ローカルの途中参入を確認する送信
通信方式

[参考資料ダウンロード]
Motionnetってなんですか(PDF)
Motionnetにできること(PDF)

導入のメリット

1.システムの拡張が簡単
  • I/O、モータ追加や変更に柔軟に対応
  • オリジナルな通信ラインを簡単に構築できる

2.モータメーカー・モータタイプを選ばない
  • モータメーカーを選ばない
  • 異なるモータであっても制御プログラムが同じ
  • モータの速度パターン変更が容易
3.ライセンス不要
  • 開発時の技術資料は無料公開
4.応答速度が速い
  • 他社に比べ応答速度が速い
5.マスター側の処理能力に依存しない
  • CPUの能力に依存しない
  • 通信速度とコストパフォーマンスの良さ
6.導入・立ち上げがしやすい
  • システム構築にソフト・ハードの負担が少ない

採用実績

Motionnet®は、2003年発売以来、全世界で100社以上の採用実績がございます。
ビル管理・照明管理システム
コインロッカー管理システム
半導体・液晶製造装置、検査装置 ・マスク・レチクル製造用装置(洗浄用)
・組立用装置(ダイシング装置/ボンディング装置)
・検査用装置(ハンドラ装置)
医療機器システム
券売機
その他実績 ・Motionnetシステム構築用メイン&スレーブユニット
・装置メーカー・モータ組み立てライン
・汎用サーボ&ステッピングモータドライバ、コントローラ
・部品実装機、加工装置
・半田付け装置
・工業用編み機
・シミュレータ装置
※その他、I/O&Motionnet制御用途にて多数の採用事例があります

ユーザーの声


洗浄装置メーカー

「半導体製造装置」 「私たちが提供している装置の場合はそれほどの多軸を必要としていません。私たちにとって重要なポイントは、半導体の技術の進化に合わせて洗浄プロセスを進化させるために、従来のシーケンサーよりも高度な制御が実現できることでした。このためMotionnet®が有利と考えました。」


装置メーカー

「モータ組み立てライン」 「サーボ6軸、ステッピングモータ1軸、I/O・450点の自動機を動作デバックをしながら開発しているため動かしてみなければ解らないことが多く、機構の追加などにハード的にもソフト的にも柔軟に追加できるところが良いですね。」

主要採用メーカー

株式会社ハイバーテック
ファクトリーファイブ株式会社
日本パルスモーター株式会社
株式会社エル・アンド・エフ
神津精機株式会社
歩雲工控
ADLINK
ADVANTECH
ALPHA MOTION
COMIZOA
FASTECH
HIGEN
ICP-DAS
SYN-TEK
TPM






*その他、国内外において多数のメーカーで採用実績がございます。

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